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Yコンビネーター

  • 執筆者の写真: 貴史 後藤
    貴史 後藤
  • 1月21日
  • 読了時間: 7分


今回はアメリカのシリコンバレーで開催される「Yコンビネーター」という研修に参加した若い起業家たちとYコンビネーターを創業したポール・グレアムについて書かれた「Yコンビネーター 著 ランダル・ストロス」について紹介していこうと思う。



いきなりシリコンバレーやらコンビネーターやら意識高い系の言葉が並んでいる。事実紹介される起業家たちは意識が高いだろう。



しかし、わたしは起業を考えているが、志なんて持ってはいない。儲かったらいいな~って思っている。



なぜわたし程度の人間が意識高い系の本を紹介することにしたのか?



理由は、起業というものはそんなにたいした能力も意欲もいらないと思ったからだ。



本書の起業家たちは経営学部を出たからといって成功するわけでもなく、入念な市場調査をしてデータ分析をしたわけでもない。なんかよさそう!と思って行動しているだけだと感じたからだ。



誰しもが同じ経験はあると思う。



森ってよさそう!森いこう!



このお店よさそう!入ってみよう!



この人よさそう!つきあってみよう!



これらと同じロジックだとわたしは感じた。





起業しようと思っている人たちがこの本を読み、起業への一歩が軽くなるのではないか。そう思って「Yコンビネーター」を紹介しようと思った次第である。








世界一わかりやすい成功方法



わたし自身起業を考えている。しかし未知ゆえに恐怖がつきまとう。



だが、本書を読んで成功の条件が1つわかったのだ。その条件を満たすのは誰でもできる。スキルもいらない。



その成功条件とはやたらめったら働く。



わたしの両親は八百屋をやっていて1日15時間働いている。最近は高齢になったこともあり週休1日にしたが、20年以1日15時間働いていた。もちろん高校卒業までわたしはタダ働きを強いられていた。



そんな両親を見ていた(かつ成功している)ので、この言葉は妙に納得できてしまった。実例が実家なのでうなずかざるを得ない。



わたしが小学生のとき、父は閉店後に商品棚のレイアウトをよくいじっていた。買い物帰りに商品の状態をチェックしてごそごそやっていた。それをやればいいのだ。やりたくはないが難しいことではない。嫌だがイメージができてしまう。



そんな両親と並び立つYコンビネーター創業者のグレアム氏はどうだろうか。



24時間いつでもふたりのうちどちらかが仕事をしていた。モリスは朝早く起きる。グレアムは正午ごろに起きて明け方の4時くらいに寝た。 書籍:Yコンビネーター P49,50


正午に起きて明け方4時ということは毎日16時間働いている。


サービス開発時は机の下で寝た。サービスがリリースされてからはパソコンの前で寝た。 著者:ポール・グレアム 著作:ハッカーと画家

人の生活ではなくなっている。「ベッドで泥のように寝た」ではなく「PCの前で寝た」とはもはや”寝た”ではなく”ネタ”である。



もちろんベッドで寝ている起業家もいるが、酷さはどれも似たりよったりだ。



16時間デスクから離れずに仕事をする。なかなかできることではない。あなたが起業を志すのなら少し気が引けたのではないだろうか。








ピボットし続ける姿勢



巷では「やりたいことをやる」「一つのことをやり抜くんだ!」という言葉が飛び交っている。そのやりたいことを一番教えてほしいんだが、、、、といつも思う。



その”やりたいこと”を言い換えるならば「安全でマニュアルがあって確実に稼げて、やるとみんなから羨望の眼差しを得られて、かつ自分のやりたいこと」というものが”やりたいこと”だとわたしは感じている。



断言する。そんなものはない。



あったら誰かが本にしてベストセラーになるか、出版の打ち合わせ段階でうさんくさくてボツになっている。



では起業家たちは異常な嗅覚で稼げそうなアイディアをみつけているのだろうか?



それもまた違うようだ。



どうやら起業家たちは某海賊漫画のように、何かの王になりたくて行動するわけではないらしい。むしろ「これでやってみっか~」といった晩ごはんを決めるフローに近いものを感じた。



、、、、、、、、、、それで16時間も働くのか?イカれている。




本書で取り上げられている「ジャスティンTV」という起業家を例にしてみよう。



ジャスティンTVとはYouTubeと同じようなものと思ってもらっていい。投稿されたゲーム実況やスマホ動画を見れる動画プラットフォームだ。



今でこそあたりまえに存在するサービスだが、彼らがサービスを始めた2000年初期は技術が追いついておらず何人もの起業家が挑むも、技術不足で撤退を余儀なくされた分野でもあった。



動画プラットフォームで財をなしたジャスティンTVではあるが、スタートはスケジュール管理サービスからスタートしたのだった。



しかし、そのサービスはグーグルカレンダーが出てきたことで頓挫する。



創業者はにっちもさっちもいかなくなったサービスをイーベイで売ることになった。(イーベイとは海外版のメルカリである)



創業者たちは「高く売れたらいいなー」と思ってたそうだが、実際は桁が億になった。(計算したが表示された”3.9e7"の意味がわからなかった)



創業者たちは「もっとやりたいなー」となった。



そこで次の事業に向けて会議をしていたときに、「この会議を配信したらおもしろいんじゃないか?」という着想をえる。



先ほども書いたが当時はネット技術不足である。配信するのもTV局なみの設備が必要なのでいくらかかるかわからない。だが、彼らは晩ごはんを決めるフローとビジネスの意思決定フローが混ざっている。創業者たちはそんなことは一切考えずやり始めた。



本人たちで演者をして一定有名になるものの、配信機材一式を送ってもやってみよう!という人間はなかなか現れなかった。



コストもかかるし機材を送っても投稿してくれないしで、困り果てた創業者はライブビデオプラットフォームにサービスを切り替え成功する。



ジャスティンTVの話はこんなとこだが、スケジュール管理サービス→配信サービス→プラットフォームサービスへの変遷が感じられたと思う。



大手の参入で頓挫し、顧客から受け入れられず、苦肉の策でプラットフォームサービスに切り替えたところで受け入れられた。



このように方針を変えることを「ピボット」という。本書に登場する創業者たちはみなピボットしている。



ここでアメリカの自動車王ヘンリー・フォードの言葉を引用したい。


もし顧客に望むものを聞いていたら、『もっと速い馬が欲しい』と言われただろう」 引用元:https://cgq.jp/series/kongove/5398/ 引用箇所:冒頭のタイトル

何が言いたいかというと「馬車しか交通手段がない環境では、車という交通手段を思いつけない」ということだ。



顧客がほしいのもをわかっていない以上、より良い提案をするためには一つのアイディアに固執してはいけないのだ。



何度でもピボットし続ける姿勢をジャスティンTVのエピソードから感じた。







まとめ



振り返ってわたしは起業したい人を否定するような文章を書いてきたが、そういうつもりで書いたわけではない。



たしかに16時間働き続けることは簡単ではない。でも10時間労働ならどうだろうか?



営業時間が8時間として、営業の準備と後片付けに1時間ずつで10時間労働だとしたら?



プライベートは14時間ある。通勤が1時間、7時間を睡眠、3時間を食事やお風呂、3時間をごろごろする。



けっこーできそうな気がする。



Yコンビネーターに出てくる起業家たちは意欲も稼ぐ額も桁違いだから、あれだけの労働が必要なのであって個人で働いたりお店を開きたいと思っているのなら上記の時間割で十分な気がしている。



起業すると思ったときの例が圧倒的に成功した人たちばかり紹介されるので、わたしたちは尻込みするのだ。



もっと低いレベルで十分である。近所の個人商店レベルでいいのだ。



一日10時間働き、上手くいかなかったら方針を変える。それでいいのだ。



たしかに生活が出来なくなる不安はあるだろう。そんなときは実家を頼ったらいい。実家がないなら生活保護を受けたらいいのだ。



大丈夫。この国はすってんてんになっても生きられる仕組みがある。



起業しようと思っている人たがこの本を読み、起業への一歩が軽くなるのではないか。そう思って「Yコンビネーター」を紹介しようと思った次第である。



最後まで読んでいただきありがとうございます。






































 
 
 

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